Hello & Welcome ! 皆さんこんにちは。
アメリカの片田舎から、【心を育てるガーデナー】のさやリンです。
オレゴン発、暮らしに役立つ植物やハーブ活用法、心を育む絵本の事を発信しています。
今日のオレゴンは雨。Herb Pharm (ハーブファーム)の植物園のお仕事もあと2週間でお休みに入ります。外では植物が休眠の時期になる冬ですが、実は工夫次第で、冬でもガーデニングを楽む方法があります。特にいつも植物を枯らしてしまうというガーデニング初心者にこそ、秋冬ガーデニングから始めることをおすすめします。この記事では、初心者が秋冬ガーデニングから始めるメリットと、初心者でも挑戦しやすい秋冬のガーデニングの楽しみ方を紹介します!

ズボラさんにもおすすめ!冬越しガーデニング
冬越しガーデニングとは?
寒い季節を植物が元気に乗り越えられるように整えるお手入れや工夫のこと。秋のうちに環境を整え、冬の間は大きな作業が少なく、ゆっくり植物と向き合えるのが魅力の方法です。実はこれ、いつも植物を枯らしてしまいがちなガーデニング初心者さんにこそぴったりなんです。季節の変化を感じながら、無理なく育てられるやさしいスタートです。
秋植え、冬越しガーデニングのメリット
秋から冬にかけてのガーデニングは、植物をいつも枯らしてしまう初心者や、あまり手入れが好きではない忙しいズボラさんにおすすめなんです。ではなぜおすすめなのでしょう?
以下に理由をまとめてみます。
1. 水やりや肥料がほぼ不要
冬は植物が成長をゆっくりと進める「休眠状態」に入るため、頻繁な水やりや肥料の追加が必要ありません。秋に苗や球根を植えてしまえば、春までほとんど手間をかけることなく管理できます。

2. 害虫や病気のリスクが少ない
冬は低温のため害虫や病原菌の活動も低く、植物が成長再開する春先まで、植物が虫に食われたり病気になりにくい季節です。そのため、防虫対策も必要なく、ほぼ、ほったらかしにしておくことができます。

3. 春になったら自然に成長再開
私たちが、畑に手をかけない冬の間でも、植物は休眠しつつも少しずつ根を育てているので、春に温かくなれば自然に成長が再開されます。秋に植えておけば、春に早めの収穫や開花が楽しめるため、「忘れた頃に楽しみがやってくる」というお手軽さも魅力です。

4. 園芸初心者でも失敗が少ない
季節の流れに沿ってゆっくり成長するため、初心者がありがちな「水やりのしすぎ」や「肥料の過剰投入」によるトラブルが起こりにくく、失敗が少ないのが特徴です。例えば常緑樹などの木をこの時期に植えておくと、自然の力に任せられるので、根はりも良くなります。

秋の終わりに苗や球根を植える、または種を撒くだけで、春になると見事に花が咲いたり、野菜が収穫できたりします。少しの準備で効果が大きい秋冬のガーデニング。どうでしょう?少しは秋冬ガーデニングを始めてみようと思っていただけましたか?
では次に、冬に向かうこれから具体的に、どんな方法でガーデニングができるのかを紹介しますね。
冬に育てやすい野菜や花を選ぶ
冬でも育てられる植物を選ぶとガーデニングがぐっと簡単になります。特に以下のような植物を選んでみましょう。
涼しい気候が好きな野菜
- ホウレンソウ、ケール、小松菜、ラディッシュ、水菜、レタス、ベビーグリーン
- 大根、ニンジンなどの根菜、グリーンピース、ソラマメなどの豆類
これらは、種から育てるのが基本で、冬の間の成長はゆっくりですが春先になると、一気に成長し、虫のつかない綺麗な野菜が、一足早く収穫ができます。

冬に植えられる花や球根
- パンジー、ビオラ、スノードロップ、チューリップ、ニンニクなどの球根は秋に植えて、冬越しさせることで春に楽しめます。
- クリスマスローズ、ハーブ類(ローズマリー、タイムなど)葉ボタンなど冬でも楽しめる品種もあります!

手間いらずで育てる「ウィンターソーイング」
ウィンターソーイングとは、冬に種をまいて、ほぼ放置で発芽を待つ方法です。お住いの気候にもよりますが、霜が降りるような寒冷地では、12月~1月までに行います。

はじめかた
- ミルクジャグやペットボトルのような透明なプラスチック容器を用意。
- 容器の底に穴を開け、側面を下から10-15cmの所を切り開く。(全部切らずに一か所を繋げておく)
- 容器に土を入れ、種を蒔き、上部をふたのように閉じる。
- 水をたっぷり上げた後、外に置くだけ!水や肥料をほとんど必要とせず、自然に発芽を待てます。
- 春になったらその苗を移植するか、ふたに使っていた上部のプラスチックをとって、間引きながら、そのまま育てる。
畑がある方は、直播した土の上に、カットしたペットボトルの上半分を被せます。(ハウスの役目をします)または、防寒アイテムのフリースや不織布を使って霜から保護するのもおすすめです。
おすすめの種:
ホウレンソウ、小松菜、ケール、ラディッシュ、大根、グリーンピースなど寒さに強い種類。
室内で楽しむガーデニング

外が寒い日は、室内でガーデニングを楽しむ方法もあります。
水耕栽培
スプラウト(発芽野菜)やマイクログリーンは、日のあまり当たらない所でも簡単に育てられ、しかも安価で手間いらずなので、初心者さんにはおすすめです。お馴染みのヒヤシンスなどの水耕栽培で春を先取りすることもできますね。

グローライトを使ってミニ家庭菜園
- 少し値段はしますが、グローライトと容器がセットになったキットを買って、野菜やハーブの水耕栽培に挑戦!また変わったところでは、魚の飼育と植物栽培を組み合わせたアクアポニックスという新しいガーデニングのスタイル初心者用キットもあります。
- アメリカで、おすすめのキットが買えるBack to the Roots
観葉植物や、冬の花を室内で楽しむ

冬をガーデニングの準備期間に活かす
冬は外で植物を育てるのが難しい時期だからこそ、この間に次のシーズンに向けた計画を立てましょう。
- 何を育てたいかリストアップする
オンラインや種苗会社のカタログを見て、育てたい野菜や花を調べる。種類が多いトマトやハーブなどをチェックするのも楽しいものです。 - 種や苗の準備
2月頃になると新しい種が園芸店に入荷しますが、人気の品種は早めに売り切れることも。冬の間に下調べしておくと、お気に入りの種を早めに購入でき、植え付けの時期を逃さず安心です。
アメリカの苗会社のカタログショッピングするなら、
Baker Creek Heirloom Seeds (ベーカークリークエアールームシード)
Heirloom (エアルーム)の種を扱っています。エアルームとは、固定種の1種。何世代にも渡って受け継がれてきたもの。珍しい品種や、アジアの野菜の種も豊富に扱っていて、とにかくカタログが綺麗!
Seed Savers Exchange (シードセイバーズエクスチェンジ)
在来品種や希少な作物の種子を扱っているアメリカの非営利団体です。特徴的なのは、この団体を通して、種子交換が登録者の間でできたり、種の保護などの教育活動を通じて、環境保全や食糧安全保障に貢献しています。登録者にはカタログが無料で届きます。
Jonny’s Selected Seeds (ジョニーズセレクテッドシーズ)
家庭菜園家向けだけでなく、農家に向けてに高品質な種子や農業資材も提供する種苗会社です。カタログも見やすく種類も豊富。マイクログリーンやスプラウトの写真が綺麗です。プロ級のガーデンツール購入はここがおすすめです。

種を選ぶ時のアドバイス
- アメリカは地域によって育つ植物が違ってくるので、種を購入する前に、まず地元の種会社などを調べてみましょう。
- その種会社の理念や扱っている種を調べましょう。
- ゼロウエイストなど、無駄を出したくない場合は、カタログでなくオンラインでお買い物をする、又は地元の園芸店へ行って購入するのも良し。(カタログショッピングもビジュアル的に刺激を受けて楽しいものですが、取り寄せるなら1-2会社にしましょう)
まとめ
いかがだったでしょうか?冬越しガーデニングは、忙しい人や手間をかけたくない人でも気軽に取り組め、「少しの準備+自然の力」で、春に素敵な成果が得られるので、ズボラさんにはぴったりのガーデニングですね!今日挙げた項目の一つから始めて見ると、いつも植物を枯らしてしまう私から、私にもできる!と自信が持てるはず。、
また、冬の間はガーデニングの「準備期間」と考えると、春以降の作業がスムーズになります。ウィンターソーイングや室内での水耕栽培など、手軽に楽しめる方法もあるので、ぜひチャレンジしてみてください!秋冬だからこそ見える景色や植物の力強さを楽しみながら、寒い季節を乗り越えましょう。
それでは、オレゴンから愛を込めて、
Until the next time !
さやリンでした。





