MENU

アメリカ人なら知っている、「チャーリーブラウンのクリスマスツリー」って?

Hello & Welcome ! 皆さんこんにちは。

アメリカの片田舎から、【心を育てるガーデナー】のさやリンです。

オレゴン発、暮らしに役立つ植物やハーブ活用法、心を育む絵本の事を発信しています。

アメリカでは、11月のサンクスギビングが終わった途端、一気にクリスマスモードに変わります。皆さんも既に、クリスマスツリーをおうちに飾っている方もいると思います。本物のもみの木のツリーを飾る人、またはフェイクのツリーを飾る人。どちらにしても、毎年そのおうちオリジナルのツリーが飾られますよね。

そこで、今日はアメリカ人が比喩表現としても使っている、チャーリーブラウンのクリスマスツリーってどんな木なのか?を記事に書きました。

目次

チャーリーブラウンのクリスマスツリー飾りました

今年もクリスマスツリーは、仕事場のハーブファーム(HerbPharmの敷地内の森林に沢山茂っているダグラスファーDouglas Fir(日本語では米マツ)を切っていいという許可をもらったので、家族でそこへクリスマスツリーハンティングに行ってきました。

その森林というのも、クリスマスツリーのファームのように、綺麗に木が生えているわけでなく、米マツのこぼれ種から育った木々が、ひしめき合って生えているので、高さや形のよい木を見つけるのに、時間がかかります。

でも、その密集した小さな木々たちを切ってあげることは、実は森林の健康にも良いので、わざわざお金を払ってクリスマスツリーを探しに森に行かずに、ここでツリーを探すというわけです。

健康に木が育つには、十分なスペースと土の栄養や光が必要になってきます。植物を種から育てるときにも、発芽後に間引きするのが必要なのと一緒で、木々たちも同じように面倒を見てあげる必要があります。

その作業の事を「間伐採」英語で、Thinning と言います。

例えば、一本目の木と3本目の木を残して、真ん中の2本目の木を切れば、その両側の木にスペースができるわけですよね。そうすると、土の栄養を取り合うことなく、日の当たる面積も増えるので、その木々たちが弱って成長が妨げられることなく、健康に育つわけです。間伐採をせずにほおっておくと、栄養や日光不足などで最終的に木は枯れてしまいます。それをそのままにしておくと、オレゴンでは夏に山火事が起きるので、枯れ木は山火事の燃料になってしまいます。ですので、このような間伐採の森林管理は、秋や、早春に大規模に行われます。その理由はこちらのOSU extension service の PDFに詳しく載っています。

では、私たちは、どんな木を持って帰ったかというと、

チャーリーブラウンのクリスマスツリー!

これは、いわゆるアメリカ人がひょろっとした貧弱な木を、チャーリーブラウンのクリスマスのお話とつなげて使う比喩的な表現です。枝もしっかりしていないので、クリスマスの飾りを吊るすと、その重さで木が垂れ下がってしまうような貧弱な木の事を『チャーリーブラウンのクリスマスツリー』と言います。

光の当たっていない木の方は、枝が育っていません。

間伐採で切ってきた米マツの一番見栄えの良い木を使って、おうちのクリスマスツリーを飾ったのですが、なにしろ、枝がひょろひょろして飾りの重さで垂れ下がってしまうので、飾りは沢山はデコレーションできませんでしたが、それでも家族と共に時間を外で過ごし、間伐採のお手伝いもできて、見た目はちょっとぶきっちょだけど、世界でオンリーワンのクリスマスツリーに、既に愛着が湧いています。

チャーリーブラウンってなにもの?

ではまず「チャーリーブラウン」のクリスマスツリーの比喩はどこから来たのでしょう?

チャーリーブラウン」と聞くと、日本ではピンと来ない人もいるかもしれませんが、「スヌーピー」と聞けば、皆が知っているお馴染みの人気キャラクターですよね。

スヌーピー」は、チャールズ・シュルツが描いた漫画「ピーナッツ」に登場するビーグル犬キャラクターなのですが、この漫画は、テレビでも放映されているロングセラー番組です。

そして、その「スヌーピー」の飼い主が、「チャーリーブラウン」です。

優しくて誠実ですが、少し自信がなく不運な役の少年チャーリーブラウンですが、純粋で共感を呼ぶ性格は、多くの読者の愛されキャラなのです。


ここで少し、脱線します。

(チャーリーブラウンのクリスマスツリーの事だけ知りたい人は、ここを飛ばしてください)

日本では、「スヌーピー」という呼び名が一般的ですが、では、アメリカ人が知る、漫画のタイトルが「スヌーピー」ではなく、「ピーナッツ」なのは、なんでなのでしょう?そしてそれは、どのようにして名付けられたのでしょう?

「ピーナッツ」Peanuts)というタイトルの由来は、実は、漫画の制作に携わった出版社によるもので、作者のチャールズ・シュルツ自身は、このタイトルをあまり好んでいませんでした。彼は、物語がキャラクターたちの繊細な感情や哲学的な要素を扱っているため、「ピーナッツ」という軽い響きが作品の本質を伝えきれないと感じていました。それでも、タイトルは定着し、世界中で愛されるブランド名となったのでした。

でも、日本では、やっぱり「ピーナッツ」と言われてもあまりピンとこない人もいるのではないでしょうか?

確かに、「スヌーピー」の名前が、日本では非常に広く知られており、キャラクター全体の代名詞のように使われています。一方で、アメリカでは「ピーナッツ」(Peanuts)が作品全体を指すタイトルとして広く認識されており、スヌーピーはその中の人気キャラクターという位置づけです。この違いにはいくつかの理由が考えられます。

pixabay image

キャラクターのアイコンと文化的な需要の違い

まず、日本ではキャラクターを中心に物語を捉える傾向があり、特定の人気キャラクターがシリーズ全体を象徴することが珍しくありません。キャラクターグッズや広告キャンペーンにおいて「スヌーピー」が前面に押し出されていて、それが作品の顔として認識されることが多いのに比べ、

一方、アメリカではストーリーや全体のブランドが重視され、キャラクター単体ではなく、作品全体の視点で認知されることが多いです。

なので、この違いは、文化やマーケティングの影響を強く反映していると言えるんですね。どちらにしても、スヌーピーが「ピーナッツ」を象徴する存在として、国を超えて愛されている点は変わりありません。

スヌーピー公式サイトから、ピーナッツってなに?

チャーリーブラウンのクリスマス

チャーリー・ブラウンとその仲間たちが登場する「ピーナッツ(Peanuts)」のエピソードの一つに、「チャーリーブラウンのクリスマス」A Charlie Brown Christmas)があります。これは1965年にさかのぼって放送されたアニメスペシャルで、毎年クリスマスが近づくこの季節に、民営のテレビ局で、このエピソードが放映されるんです。このエピソードがアメリカではあまりにも有名で、私は、スヌーピー」と言ったらクリスマスをいつも思い出します。

「チャーリーブラウンのクリスマス」(A Charlie Brown Christmas)のあらすじ

物語は、チャーリーブラウンがクリスマスの季節にも関わらず憂鬱な気持ちでいるところから始まります。周りは楽しげなクリスマスムードに包まれていますが、チャーリーはその表面的な華やかさに違和感を覚え、「クリスマスとは何なのか」と悩みます。そんな彼の心情に気づいた親友ライナスは、チャーリーがクリスマスの本当の意味を見つける助けをしようとします。

チャーリーはルーシーに相談し、学校のクリスマス劇の監督を引き受けることになります。しかし、友達はふざけたり自己中心的な態度をとったりして、劇はまとまりません。さらに、チャーリーが劇のために選んだ小さな木が周囲から「貧相すぎる」と笑われ、彼の気持ちはさらに落ち込みます。

そんな中、ライナスが聖書の「ルカによる福音書」の一節を語り、クリスマスの本当の意味が愛と希望にあることを教えます。

引用:ルカによる福音書 第2章 10-14節
「恐れるな。私は民全体に与えられる大きな喜びを告げる。…地には平和、御心にかなう人にあれ。」

その言葉を聞いたチャーリーは気持ちを取り戻し、木を大切に飾り直そうとします。最終的に仲間たちもチャーリーの行動を見直し、木を美しく飾り付け、みんなで「ハッピークリスマス」を祝うという感動的な結末を迎えます。

「チャーリーブラウンのクリスマス」物語の背景とメッセージ

この物語は、本来神聖なクリスマスが今は商業主義におかされてしまっている事に違和感を感じたチャーリーブラウンは、

「この商業主義のせいで僕のクリスマスが台無しになるのはごめんだよ」

I won’t let all this commerciallsum ruin my Christmas

と言うシーンが印象的で、この物語の核心は、「クリスマスの本当の意味は何か?」という問いかけです。最終的に、物語は愛や共感、シンプルさの大切さを強調し、物質的な価値観ではなく心の温かさに焦点を当てています。

ライナスが語る聖書の一節は、視聴者にキリスト教的なクリスマスの精神を思い出させますが、同時に宗教的な背景を超えた普遍的な人間の絆の大切さをも伝えているのではないでしょうか。

商業主義に染まった現代のクリスマスに対する批判を込めつつ、本来のクリスマスの意味を探し求めるチャーリーブラウンの旅は、作者のチャールズ・シュルツ自身の哲学的なメッセージを伝える代表的なエピソードです。

結局は商業主義?のクリスマス

皮肉にも、本来の物質的な価値観ではなく心の温かさに焦点を当てているはずの質素なチャーリーブラウンのクリスマスツリーが、なんと!クリスマス商品として売られているんです。

その名も、チャーリーブラウンのクリスマスツリー!

アイテム  24″ The Original Charlie Artif, Brown/Red

ブランド PRODUCTWORKS
商品の大きさ 5″D x 10″W x 24″H
 Brown/Red
マテリアル Wood, Paper, Plastic
重さ 15.2 ounces

当ブログはアマゾンアソシエイトに参加しており、Small business ブランドを個人的にサポートしています。このリンク経由の購入で収益を得ることがあります。

どこまでも、世間は商業主義から離れられないのかもしれませんね。

でも、これも選択。

クリスマスには、やっぱりゴージャスで立派な本物のクリスマスツリーを飾りたい人もいるでしょう。

でも私は、形にはこだわらず、質素な森にある間伐採が必要な木を切って来て、おうちに「チャーリーブラウンのクリスマスツリー」を迎えました。ちょっといびつですが、そんな木にも情が湧いて、世界でオンリーワンの素敵なクリスマスツリーになりました。

今このオンリーワンのクリスマスツリーを眺めながら、ブログのまとめを書いています。そのライトのともされたツリーをみているだけで、幸せな気分になります。

皆さんのクリスマスツリーにはどんな思いが詰まっていますか?

クリスマスまでカウントダウンが始まったこの季節、オンリーワンのクリスマスツリーを眺めながら、どうぞ素敵なクリスマスの日をお迎えください。

それでは、オレゴンから愛を込めて、

Until the next time !

さやリンでした。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次