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オレゴンの秘境の地!知る人ぞ知る、メディカルハーブの植物園

オレゴンのハーブガーデン

Hello & Welcome ! 皆さんこんにちは。

アメリカの片田舎から、【心を育てるガーデナー】のさやリンです。

オレゴン発、暮らしに役立つ植物やハーブ活用法、心を育む絵本の事を発信しています。

私が、ヘッドガーデナーとして管理しているメディカルハーブ植物園でも、木の葉が黄色や赤色に染まり、霜が降り始めると、地面には落ち葉のジュータンができて思わず、寝転がりたくなります。

冬の間はハーブ園のある農場がお休みになるのですが、この知る人ぞ知るオレゴンにあるメディカルハーブの植物園についてをご紹介します。

紅葉Canva
目次

はじめに

オレゴンにあるメディカルハーブ植物園をご紹介する前に、まず私がどうやってこの秘境にたどり着いたのかというお話をします。

今から25年前くらいに、日本でイングリッシュガーデンの美しいお庭が取り上げられた頃、今でも活躍されている長野県蓼科のバラクライングリッシュガーデンの開園者であるケイ山田さん他、著名なガーデナーやハーバリストさんに憧れて、20代後半、東京の社会人生活にピリオドを打ち、イギリス園芸留学を決意。イギリスではガーデンデザインを1年学び、卒業後、実習先をアメリカのオレゴンに移します。

そして、まず送り込まれた実習先が、今のこの地、南オレゴンにあるウイリアムスという小さな田舎町でした。その後、そこで出会ったアメリカ人と結婚を機に移住をし、今の仕事場であるHerb Pharmというメディカルハーブを扱う会社のガーデナーとして、そして今はガーデンの企画をするコーディネーターとして、20年以上お仕事をしています。

秘境の地にあるHerb Pharm(ハーブファーム)とは?

では、メディカルハーブ植物園があるHerb Pharm(ハーブファーム)って、どんな会社なのでしょうか?

自然療法やハーブに興味がある方なら、ご存じかもしれませんが、Herb Pharmは、ハーブのチンキ剤(ティンクチャー)を製品として販売している会社です。1979年に二人のハーバリストによって南オレゴンのウイリアムスに創設され「健康と環境の調和」を理念に掲げ、ハーバリズムの浸透とともに、今ではメディカルハーブのチンキ剤を作る会社では、全米トップのブランドになっています。

Tincture

ハーブのチンキ剤(ティンクチャー)とは?

ハーブのチンキ剤(英語:Tincture ティンクチャー)は、アルコールやグリセリンを溶媒として使用し、ハーブの有効成分を抽出した液体エキスです。日本でいう所の、養命酒のような扱いだと思います。また、アルコールフリーのグリセリンの製品は、子供やアルコールを避けたい方にも対応できます。

初心者の方にも使いやすいティンクチャー(ハーブエキス)ですが、その特徴や扱い方は、国によっても違ったり、注意も必要な為、またハーブの活用法のカテゴリーで説明しますね! 

現在ハーブファームでは、240種類以上のチンキ剤を販売しています。そのうちの70種類のメディカルハーブは、環境再生有機農法で、計250エーカー(約101ヘクタール)の広さの3つの自社農場で栽培され、種まきから収穫、そしてティンクチャーのボトルになるまでの工程をすべて自社で行っています。

Herb Pharm

今、日本でも注目の環境再生有機農法とは?

一言でいうならば、「自然と共に生きる農法」です。なので、農業を通じて自然環境を守りながら、健康で安全な作物を育てるための農法です。

  • 不耕起栽培を推奨し、土壌の健康を第一に考える
  • 農薬や、化学肥料の使用しない
  • 生態系を守り、環境に配慮するなど、

自然の力を活かす方法を少しずつ実践することで、生き物との共存や、環境保護にもつながる、持続的で地球に優しい農法です。

Herb Pharm(ハーブファーム)という名前は、

農場のFarmと、薬局のPharmacyを掛け合わせているのも、面白いですね。

ハーブファームのメディカルハーブ植物園

では、ここからが本題のハーブファームの植物園の紹介です。説明と合わせて、私が20年ガーデナー/コーディネーターとして、どんな活動をしているかもお伝えしますね。

この植物園は、英語ではBotanical Garden (ボタニカルガーデン)とも呼ばれていて、元々は、ハーブファーム創設者が、このガーデンを「Living Classroom」すなわち、”生きた教室”として未来のハーバリスト達に提供したいという思いで造られたガーデンなのです。

農場内にある植物園の広さは、約1.5エーカー(0.6ヘクタール)なので、サッカー場の1.5倍くらいとお伝えすると、わかりやすいかな? そこには、45か所の区画で区切られたテーマ別のガーデンがあり、約500種類の植物が植栽されています。(現在、その正確なデータ集めをするのも私の役割です)

なので、このブログではガーデン内のすべてのハーブをリストできませんが、この土地が地中海式気候な事もあり、

ラベンダー、タイム、オレガノ、ローズマリーなど乾燥を好むハーブはもちろんのこと、

エキナセア、オレゴングレープ、ブラックコホッシュ、ゴールデンシールなど、北米が原種の薬草の中でも、収穫のしすぎにより、森に自生している貴重な植物の減少が起こっている為、現在は、保護植物として扱われているハーブ、

カレンジュラ、バレリアン、ネトル、エルダーベリー、ヤロウなどおなじみのハーブに加え、勝手に生えて来る西洋タンポポ、ハコベ、クリーバーホーステールなどの一般には雑草と呼ばれるハーブまで、それぞれのテーマ別のガーデンで観察することが可能です。

主なテーマ別ガーデンは、

  • アロマセラピーやカラーセラピー
  • エディブルフラワー
  • 蝶やハチドリが集まるお庭
  • 女性や子供の為のハーブ

などがあり、さらには、

  • アメリカの地域別に自生するハーブ、
  • 神経系、気管支系、消化器官系の不調でお世話になるハーブ、
  • キク科、シソ科、バラ科、ナス科、セリ科、など植物の科目別ハーブ、
  • 漢方薬に使われるハーブが5エレメント(火、水、木、金、土)に分けて植栽されていて、陰陽の形の細い小道を歩きながら、観察できます。
monarch butterfly

最近は、生き物の保護活動にも力を入れていることもあり、絶滅危惧種とされるMonarch Butterfly モナークバタフライ(日本語ではオオカバマダラ)と呼ぶ、渡り蝶の食草となるMilkweed ミルクウィード(日本語ではトウワタ)の植栽にも積極的に取り組んでいます。

書き出すと、きりがありませんが、サッカー場1個半分の広さのメディカルハーブ園では、様々な植物やハーブたちが訪れる人たちを歓迎してくれます。これから、少しずつガーデンの様子もブログでご紹介しますね。

ハーブファームの農場、ガーデンを訪れるには?

オレゴンアメリカマップ

日本から来られる方は、最寄りの空港が、Medford(メドフォード )になります。直行便は出ていませんので、シアトル、サンフランシスコ、又はポートランドの主要な国際航空に降り立ってから、乗り継ぎでMedford 行きに乗り継ぎます。次に、南オレゴンの秘境にあるハーブファームの行き方ですが、空港からレンタカーなどを借りれば、ハーブファームまでは、およそ1時間です。

メドフォード空港からハーブファームのオフィスまでの地図

実は、地元の人でもここウイリアムスにあるハーブファームの農場へ来るのに、GPSを使っても迷う人が少なくありません。

なので、農場の敷地内にあるボタニカルガーデンを訪れる際には念入りに計画を立ててお越しいただきたいのですが、一般開放はしているものの、普段はゲートが締まっているので、必ずアポイントをまず取ってください。

以下、一般開放のイベントが開かれる日程や時期、または個人的にツアーを希望の方などの連絡方法を記載しておきます。

Herb Pharm(ハーブファーム)農場営業月: 3月~11月 (見ごろな月は4月~10月)

一般開放のイベント(悪天候などで変更の可能性あり、時間表示はすべてアメリカ西海岸時間)

Herb Pharm Public Tour (夏季に3回行われる、農場と工場のツアー)

2025年 6,7,8月の第3木曜日予定

Picnic in the Garden (子供を対象としたアクティビティーが楽しめるイベント)

2025年 6月開催予定

Pollinator Conservation Day (ポリネーター保護の為の講演イベント)

2025年 7月12日 午前9時~午後1時

Rogue Valley Farm Tour (Ashland Coop主催、何に一度の南オレゴンの農場ツアー)

2025年7月20日午前10時~午後3時

その他にも、今年好評だった、茶道の会Forest Therapy セッションや、 図書館とのコラボで行われるStory time in the gardenも企画予定です。詳細は随時こちらのブログで更新します。

Herb Pharm Birds eye view

個人的に訪れたい場合の連絡先

Herb Pharm お問い合わせページ *英語対応のみ

メインオフィス& 農場


Hours 7 a.m. to 4:30 p.m. PST

Email info@herb-pharm.com

Information +1 541-846-6262

Mailing Address 

Herb Pharm

P.O. Box 116

Williams, Oregon 97544, U.S.A.

日本語での対応は、お手数ですが、こちらのお問い合わせまでご連絡ください。

まとめ

農場に足を運んだ瞬間から、パワースポットのようなエネルギーを感じる場所。

その敷地内にあるメディカルハーブ園(ボタニカルガーデン)を訪れた方々の誰もが、

「思わず深呼吸したくなる」「そこにある空気が違う」「癒しの庭」などと、おっしゃいます。

「生き物たちが、なんだかゆったりと暮らしている」 そんな場所です。

手入れの行き届いた有名なイングリッシュガーデンのような完璧さには欠けるかもしれませんが、ここを訪れると、メディカルハーブを学ぶ事はもちろん、植物や、生き物の生命力というような見えない力も感じてもらえるヒーリングガーデンです。

都会を離れて自然を満喫したい人が、次回の旅の立ち寄り場所になってもらえたり、メディカルハーブについて知りたい!という方々に体験してもらえたらいいなって思います。

それでは、オレゴンから愛を込めて、

Until the next time !

さやリンでした。

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